トンガの今日は

南太平洋トンガ王国 日本語教師 青年海外協力隊

韓国医療チームは【ハリケーン通過後7日目】

2月19日月曜日、ハリケーンGITAが通過して7日目になります。

ヌクアロファには韓国系の教会があり、その協会つながりの医療援助チームがトンガにやってきたとのことで、のこのこと見物に行きました。

 

連れて行ってくれたのは普段からその教会に通っている先輩隊員の方で、教会につくとすぐいろいろな人が彼女に話しかけ、彼女もトンガ語や英語で返していました。

それはなんとも素敵な空気で、「草の根活動」(Grass-roots action)という言葉を思い出しました。

 

教会に入ってみると予想以上の病院っぷりに驚きました。

特に驚いたのが歯医者さんっぷりで、ちゃんとあの倒れるイスがあり、ちゃんとあのキュイーーンという音がしていました。

歯科だけでなく耳鼻科や眼科もあり、訪れた人は無料で健康診断(採血まで!)や治療を受けられ、必要に応じて薬も無料で提供されるとのことでした。

 

たくさんのトンガ人で教会内は混雑しており、医療チームはかなり忙しそうでしたが、それでも子ども向けのDVD上映の配慮があり、お医者さん達はときどき外に出てきて人に笑顔で話しかけ、災害後の混乱期に必死で対応、ではなくむしろ「活気にあふれている」という表現がぴったりきます。

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余裕あるお医者さんたち、てきぱきとした健康診断スタッフ(高校生もいました)、そして一緒に働く笑顔絶えないトンガ人スタッフ、本当にかっこいいと思いました。

上の絵にある国旗は壁の端にあったもので、このようにこれ見よがしにあったのではありませんが、この場所にある韓国国旗はなんとも輝いて見えたので描きました。

 

韓国からはるばる飛んできた彼らがやっているのはまさに「ボランティア」、専門的で即効性があります。

 教師としてトンガに来て、現在学校が始まるのを待っている、つまりただトンガに住んでいるだけの自分と比べ、彼らのことを「うらやましい」と感じました。

 

「給料や見返りとかいう話は置いといて、とりあえずトンガの人達の役に立ちたい」という、研修でさんざん聞いた「ボランティアスピリット」なる思想が、自分の中にも多かれ少なかれあったことも今日の発見でした。

 

もちろん国際協力や途上国支援なるものに共感したうえでJICAボランティアとして来ています。

ただ今日、明らかにトンガのためになっている韓国の医療チームを見て、「なんとかして自分も手伝いたい」と悔しさが混じった気持ちを経験してはじめて、もろもろ実感したということです。

 

そんななか、受付をやっていた上品なトンガ人女性が話しかけてくださいました。

私は前のめりになっているもんで、「マンパワーが必要だったら言うてください!」と答え、結果、受付の仕事を教えてもらえることに。

しかし午後からは患者さんも途絶え、実際に私が受付をすることはなく終わってしまいました。

 

「糖尿病」のトンガ語を覚えれただけでもよしとするのか、しかしなんだかむずむずしたまま帰宅することとなりました。

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国際ボランティアとして日本語教師をするというのはいかなるものか、今後の課題といたします。