繰り返すトンガ語は
トンガ語と日本語の共通点のひとつに「畳語(繰り返し語)の多用」があります。
職員室や大家さんちでトンガ語の雑談をそれとなく聞いていると、どうも繰り返し語がたくさん聞こえてきます。
例えば、
「モコモコ エ~ (すずしいね~)」
「イョ モコモコ (うん、すずしいね)」
おしゃべり大好きなトンガ人のみなさんですが、大盛り上がりの中にときどき「プルプル」「マタマタ」「ピコピコ」のような繰り返し語がところどころ聞こえてくるので、何を言っているかはわかりませんが、なんとも可愛く聞こえます。
そしてこれが可愛く聞こえるのも、オノマトペ大好きな日本語が、私の母語であるからかも?と思ったりします。
それでは、私が現在までで収集したトンガ語繰り返し語シリーズをご紹介します。
やはり群を抜いて可愛いのが
1.モコモコ(すずしい)※ちなみに「やもり」は「モコ」
2.プケプケ(だっこする)※ちなみに「赤ちゃんをだっこする」は「プケプケ ペペ」
3.メロメロ(茶色)※「メロメロ」て笑
4.トコトコ(棒)※「トコトコ」て笑
5.フルフル(髪)※ちなみに「髪を洗う」は「フフル フルフル」
でしょう。
どうしても日本語オノマトペのフィルターがかかっているので、たしかに伝統的なトンガ人の髪の毛はやわらかい縮れ毛でフルフルしているなとか思ってしまいます。
そしてやはりポッキー、プリッツ、パピプペポ破裂音の威力ですね。
「プケプケ ペペ」は赤ちゃんの肌の滑らかさや小太りの体とサイズ感、そしてその赤ちゃんを抱っこした時のあの感じになんとなく一致するように思います。
また準繰り返し語のようなものもあり、これもまたかなりいい感じです。
私の予想で、おそらくトンガ語を学ぶ日本人みんなが好きになってしまう単語が、
6.ファカプリプリ(ないしょ)
7.ファカピコピコ(怠ける)
のふたつ。ファカピコピコは私も常に言いたくて仕方ありません。
この「ファカ(Faka)」という語は、日本語で言うところの「的な」を意味する接頭辞かなと思っていたのですが、トンガ語辞書によるとやはり“Likeness-” そして、“having-”の意味をもつとのことです。
「ファカ+繰り返し語」の例では、その他にも
8.ファカへケヘケ(こびる)
9.ファカモコモコ(make it cool)※たぶん日本語の「かっこつける」
といった語彙があります。
その他、現在までで私が意味まで知ることができている繰り返し語は以下の通りです。
これからも収集に励みたいと思います。
10.テウテウ(準備する)
11.カウカウ(お風呂に入る)
12.ルエルエ(歩く)
13.アヒアヒ(ためす)
14.シイシイ(小さい)
15.ケヘケヘ(ちがう)
16.マアマア(安い)
17.プレプレ(カラフル)
18.ウリウリ(黒色) ※全然黒っぽくないですね
19.ポンギポンギ(朝)
20.ケケ(ケーキ) ※一音節でも繰り返し語と言えるのでしょうか?
21.べべ(ごみ)