トンガの雨水は【ハリケーン通過後2日目】
2月14日水曜日、月曜深夜にハリケーンGITAが通過し、今日で2日目になります。
日本ではバレンタインデーですが、トンガはバレンタインデー無視です。
現在、トンガ全土で停電と断水が続いています。
今日も電気が無いので基本的に明るくなったら動き出し(7時頃)、日が沈んだら寝ます(19時半~20時)。
水道も止まっているので、1階に降りて貯水タンクから雨水をもらい、2階の自室へ運びます。
トンガの建物には基本的に貯水タンクが設置してあり、屋根から雨水を貯める仕組みになっています。現在は私もこの雨水を、料理、洗濯、トイレ、お風呂などの生活用水としています。
ハリケーン通過2日目に思うことは、ありきたりですが水の重要性と貴重さです。
現在雨水で生活していますが、自分で汲んできて初めて、日々いかに水を大量に使って生きているかを実感しました。
うちの場合、トイレを1回がっつり流すのに大きいペットボトル4本分の水(1.5ℓ×4本で6ℓ)が必要です。
6ℓの水がタンクから出るのを待ち、1ℓが1㎏として6㎏の水を抱えて階段を上がり、それをトイレのタンクに移す作業をして、ようやく1回トイレが流せるということですね。
27年生きてきて初めて気づきました。
水道開発してくれた人ありがとうございます。
もちろん1日に1回以上トイレ行きたいですし、あとお風呂でも水が必要です。
そこでタライを買いました。キュートな抹茶グリーンです。
タライの上で髪などを洗い(ペットボトル3本でお風呂に入っています。記録縮めていきたいと思います。)、タライにたまった水をトイレにまわすようになりました。
また雨が降り出したらラッキーで、タライや鍋をベランダに置いておきます。こうすることで、労力を節約して水を手に入れることができます。
雨ありがとうございます。
水道が止まって、水を得るために労働力が必要になってはじめて、水を使い捨てるのはもったいないと思いました。
手を洗うのもタライの上で、その水もまだまだ使えそうで捨てられません。
流しっぱなしの水で食器や顔を洗える生活が、今はかなり贅沢なように思えます。
とはいえJICAにはアフリカ隊員など、もともと電気・水道のない場所での要請もあり、バケツ1杯の汲み水で普段から生活している隊員もいると聞きました。
私の災害時が彼らの平常時だと思うと、これもまた頭が下がる思いです。
「湯水のごとく使う」という日本語がありますが、日本語の場合これは「惜しまずがんがん使う」あるいは「無駄遣いする」という意味で使用されますよね。
エジプト人の友人によると「湯水のごとく」という表現はエジプトのアラビア語にもあるそうです。
ところが同じ表現でもアラビア語の場合は「大切に使う」という意味だそうです。
あらためて、日本で育ったわたしは水が豊かな場所で暮らしていたんだなと実感しつつ、暗くなる前にお風呂用の水を汲みに下へ降ります。
ちなみに、アラビア語の「水のように使う」は「大切に使う」の他、文脈によっては「簡単に使う」という意味にもなるそうです。例文:あいつ、水のようにヘリコプター操縦してんなー