王女様のパーティーは
今日はよくわからないままトンガの王女様のパーティーに紛れ込んでしまいました。
大家さんの親戚のおばちゃんと、私はときどき教会に行きます。
教会でのトンガ人の合唱が好きなので、今日も彼女についていきました。
しかし向かったのはいつもと違う教会で、そこにはテレビクルーまで。
なんか出がけにおばちゃんが説明してくれてた気もしますが、聞き流してしまったなーなんで今日はこっちなんかなーと思いつつ。
しかし着いていくしか脳がありません。
トンガ人達は教会で、歌いながら始まるのを待ちます。
そんな中セキュリティに付かれて、なんだか雰囲気のある人が入ってくると、みんなが立ち上がって迎えました。
トンガ国王のお姉さま、ピロレブ王女でした。
日本の皇太子ご夫妻も2012年にお会いしているとのことで、ググったら雅子様との写真も出てきます。
この日は王女様のお孫さんの洗礼の日だったらしく、キラキラした白い布でくるまれた赤ちゃんが、おでこに水をつけられ、お祈りを受け、クロスのネックレスをかけられ…と儀式を受けていました。
赤ちゃんの洗礼を祝うパーティーがその後、タノアホテル(トンガでいちばん高いという噂)で行われるとのこと。
親戚のおばちゃんは「今日はここでランチよ。王女さまに招待されたから。」と、ずんずん中へ。
え、てなりましたが、着いていくしか脳がありません。
「なぜなら王女さまは私のカズンだから。」
わっつ? てなりましたが、着いていくしか脳がありません。
入ってみると、トンガにこんな清潔で整えられた施設が…と思うほどきれいな会場で、
テーブルセットにビュッフェの用意、王族関係者が座る高砂、歌の生演奏まで。
水色が、洗礼だか、赤ちゃんだか、王族だか、教会だかのシンボルカラーのようで、テーブルセットは水色で統一され、飲み物まで絵具のような水色でした。
飲んでみると、清涼感の薄い激甘のラムネみたいな感じでした。
いや、たまたま来た日本人が座っててだいじょうぶ?とかなり心配しましたが、おばちゃんも誰も気にしておらず。
私は一人、まぎれこんだ部外者の気分だったのですが、パーティーは始まってしまい、しっかりビュッフェもいただいてしまいました。
「カズン」と言えば「いとこ」ですが、トンガでは鳩子も従兄弟も「カズン」と呼んでいるようです。
「家族」「親戚」の意味が広い上に、人口たった10万人の国、でさらに子沢山の国なので、国中に親戚がいるのでしょう。
食べるまでのお祈りが、やはり特別な日だからかとても長く空腹が限界でしたが、貴重な経験ができてラッキーでした。
しかし王族関係者のパーティーに、ついでの外国人がまぎれこめるってどういうこと
と、もはやこの国のゆるさには脱帽です。
もちろん受付も席順も会費の確認もありません。
たくさん用意して、色んな人で祝って、歌って食べて喋って帰る。
あいつ誰?とはならない。
日本のホテルマンが聞いたら卒倒しそうな段取りでした。