ヘンリー王子がやってきた
トンガにイギリスのヘンリー王子と奥さんのメーガンさんがやってきました。
オーストラリア、フィジーなどの大洋州をご訪問、トンガ人の同僚が言うにはハネムーンとのことです。
きっと何かが起こるぞとは思っていたのですが、案の定、木曜日に出勤すると「今日は王子来るからお出迎えやで」ということで授業なし。
トンガ国王が国会に出向くときにも同様のことがあったのですが、
王族が通る道に学生が並んで立ってお迎え&お見送りするという習慣がトンガにはあります。
各学校が立つポジションも政府から通達があり、トンガ教員養成校は導線の一番はしっこ、つまりヘンリー王子とメーガンさんが乗ってくる飛行機の下から空港出口までが担当地区でした。
男の学生がレッドカーペットを抑え、それにつづいて女の学生たちが、いわゆるお姉さん座りでタパというトンガの伝統的な敷物をおさえます。
その真ん中をご夫婦が通られていきました。
われわれに手を振ってくださったのですが、きっと長旅でお疲れだろうな~新婚旅行やから誰にも会わずに二人でのんびりできたらいいのにな~とぼんやり思いながらお見送りしました。
金曜日は朝7時半に同僚から電話があり、「やっぱり今日も空港らしいで、迎えに行くわ!」とのこと。
お帰りになるのでまたまた全校一同で見送りに、授業もなしでした。
驚くのが、これについては前日の夜にラジオで政府から指示があったとのこと。
直前にばたつき、それでも学生も教師もちゃんと集まって、本当に大事な数分間は形になっている、というのがトンガのすごいところです。
空港に向かう道中も各学校がびしっと制服をそろえ、トンガやイギリスの旗を持って待機していましす。
家の屋根や垣根に旗や赤、青、白の風船を飾り付けているところも多く、みんながなんだか浮足立っている2日間でした。
学生に感想を聞いたところ、どうも大洋州の島国の中でもトンガを選んでくれたのがとても嬉しかったようです。
トンガは世界大戦時にイギリスの保護領となり、他国による植民地化を回避しその独立を守ってきたポリネシア唯一の国です。そういう歴史上の経緯もあって、イギリスにはなんとなく特別な感情があるのかもしれません。
王子の乗った飛行機が飛び立つ瞬間はもはやお祭りさわぎで、みんな持ち場を離れて踊りながら旗をふっていました。
本当は離島に行って、砂浜でココナッツ飲みつつ「クジラおらんかな~」と海を眺め、そして結局何もしないで過ごすトンガの休日を満喫していただきたかったです。
トンガの良さちょっとでもお感じになっただろうかヘンリー王子&メーガンさん…